子ども達の運動能力はいつ、どのように成長するの?
よくこのような質問をお聞きする事があります。
結論から言えば、今時期に色々な運動や遊びを体験する事でお子様の運動能力が大きく変わります。
なぜなら、小学生年代のお子様は“ゴールデンエイジ”だからです。
■ゴールデンエイジとは?
ゴールデンエイジとは、一生涯で最も運動能力が向上する時期の事を指します。
一般的には3から14歳と言われ、この時期の過ごし方で一生の運動能力は概ね決まります。
右の図は、“スキャモンの発育曲線”という人間の運動神経の発達をグラフにしたものです。
このグラフを見ると、運動神経の成長は、5歳のころまでに80%、14歳でほぼ100%になります。
このグラフを元にお子様の年齢に合わせて運動をすることで、効率的に運動能力を向上させる事ができます。
■ゴールデンエイジの3段階
ゴールデンエイジは細かく分類すると、①プレゴールデンエイジ、②ゴールデンエイジ、③ポストゴールデンエイジの3つに分ける事が出来ます。
①プレゴールデンエイジ(3~8歳)
体を動かす多種多様な経験をする事で、基本的な運動動作を覚える時期です。
この時期は、自分の体を意のままに動かす事が出来ないので、右足を出そうとしても左足がでたり、分かっていても出来ない事がたくさんあります。
この時期に様々な遊びやスポーツをする事で、後からの年代において、非常に有利になってきます。
②ゴールデンエイジ(9~11歳)
自分が思ったように体を動かす事が出来るようになる時期で、今までできなかった動きや判断ができるようになる時期です。
一般的にスポーツをする上で一番成長度合いが高く、この時期で神経系は、ほぼ100%完成される非常に重要な年代と言えます。
また、“プレゴールデンエイジで基本的な動きを身につけておくと、ゴールデンエイジでの伸びしろにも差が出てきます。
③ポストゴールデンエイジ(12~14歳)
神経系は完成されており、急激な運動能力の向上はあまり見込めません。
その為、現状の技術向上や基本動作の反復による質の向上をしていきます。
運動能力の急激な向上は難しい代わりに、知識や判断力は向上しやすい年代です。
このように、ゴールデンエイジは、3種類の時期に分類され、それぞれの年代によって運動への取り組み方も異なります。
運動能力を向上させるためにも、各年代の特徴を把握した上でお子様に様々な運動を体験させましょう。