【この話のポイント】
① 運動神経の良し悪しは、遺伝によって決まるものではない。
② 運動神経の良し悪しは、幼少期の環境が大きく影響を与える。
よく色んなスポーツができる人、新しい動作をすぐに習得できる人の事を「運動神経が良い」と表現されます。
逆に、運動が苦手だと、「運動神経が悪い」等と言われています。
スポーツや運動全般の話をする度に出てくる、「運動神経」。
果たして、運動神経とは一体何なのでしょう。
今回は運動神経について色々とお話をしたいと思います。
■運動神経とは?
運動神経とは体を動かす時、脳が筋肉に指令を出すために通る「情報の通り道」のことです。
(例えば、ご飯を食べるとき箸を使えるのは、脳が運動神経を通して指に指令を出しているからです。)
つまり、運動神経というのは、誰にでも備わっているものなのです。
また、脳から筋肉に指令を出す「電動速度」にも個人差はありません。
したがって運動神経の良し悪しは、遺伝によって決まるものではないという事になります。
■運動神経をよくする為には?
先ほどもお伝えしましたが、そもそも運動神経とは誰にでも備わっているのもので、遺伝によって良し悪しが決まるわけではあ
りません。
では、何故スポーツが得意な人と苦手な人がいるのでしょうか?
それは、幼少期に多くの運動(動き)を経験していたかどうかが関係します。
※ここで「運動」と表記しているのは、運動神経をよくする為には必ずしもスポーツをする必要がないからです。
一般的に人間の運動神経の成長は、5歳のころまでに80%、14歳でほぼ100%になります。
この時期の事を“ゴールデンエイジ(3歳~14歳)”と言います。
※ゴールデンエイジについては、<【Q&A】子ども達の運動能力はどうやって伸びるの?>をご覧ください。
つまり、ゴールデンエイジの時期に様々な運動(動き)の経験があるかないかが、運動神経の良し悪しに最も影響を
与えるのです。
■何をさせればいいの?
運動神経を伸ばすために何か特別なトレーニングをする必要があるのか、と思われがちですがその必要はありません。
小さいころから外で色々な遊びを経験する事で十分に伸ばせます。
鬼ごっこ、うんてい、キャッチボールやサッカー等、色々な遊びをすることで、脳と神経系に沢山刺激を与える事ができます。
結果、遊びを通して運動神経を伸ばすことに繋がるのです。
そして、この過程で子どもが興味を持った遊びを“習い事”として本格的に経験させていけば良いかと思います。